秋尾敏「秋晴のてにをは軽々と届く」(「軸」創刊60周年記念俳句大会・祝賀会)・・

               「軸」主宰・秋尾敏氏↑

  10月24日(土)「軸」創刊60周年記念俳句大会・祝賀会(於:第一ホテル両国)に出席した。「軸」(主宰・秋尾敏)の「軸の歩み」によると、


 昭和42年6月 同人誌として創刊。毎号、順に阿部青鞋、金子兜太、野間郁史、巽巨詠子、古沢太穂、井沢子光、飴山實、柴田白葉女、長谷川天更、磯貝碧蹄館、髙橋龍らの選を受ける。模索の時期であった。

 昭和47年1月 河合凱夫の主宰誌となる。師系、中島斌雄。(中略)

 平成11年7月 河合凱夫主宰死去。秋尾敏新主宰になる。(愚生注:秋尾敏は凱夫子息、本名:河合章男)


 とあった。

池田澄子↑
                  筑紫磐井↑

 「豈」同人からは、池田澄子、筑紫磐井が祝辞を述べ、愚生と羽村美和子が出席した。愚生のテーブルは、左隣から、神野紗希・後藤章・石川一郎代理の黒岩徳将・為永憲司・樽谷俊彦・田中朋子・大石雄鬼だった。ともあれ、以下に、「俳句大会入賞作品集」より、上位の句と愚生の選句のいくつかを挙げておこう。


  象出して象舎を磨く額の花       赤羽根めぐみ

  死ぬ力生き抜く力ためて万緑        安田政子

  草いきれ背のびをすれば私も海       倉岡けい

  割り算の余りが好きよ桜桃忌       石井ひさ子

  春手袋まだ男とか女とか         加那屋こあ

  指先に螢ピーターパンになる        川本恭子

  凍土や死者にあてがう石枕         加藤圭子

  雲白々とおはようの牛蛙          松澤伸佳

  測量船触れるアンテナ夏の雲        太田道子

  六十年継ぐべく魂や更衣          金子未完

  夏あざみ山へ海へとララ ラララ      平岡育也

  還暦の色を変えない松である        樽谷俊彦

  駄駄っ児に試されている夏の黙      藤平紗登美

  むくろじの約束に鳴る星の数        表 ひろ

  風薫る地軸を繋ぐ六十年         下村アサ子

  六十年の記憶と記録青山河       木之下みゆき  


主選者・相馬マサ子氏↑

★閑話休題・・佐久間麗子「おはじきの指先に秋はじけたり」(第62回「府中市民芸術文化祭俳句大会」)・・


 10月25日(日)は、第62回「府中市民芸術文化祭俳句大会」(於;府中市市民活動センター プラッツ)だった。今年の主選者は相馬マサ子。以下に他の選者の特選句をいくつか挙げておこう。


  病室の灯りゆらめく夜寒かな        井上治男(相馬マサ子選)

  ことごとく直角にして書架の秋       新宅秀則(秋尾敏選)

  「窓秋」の鳥白秋の鳥のいて今朝の鳥    山川桂子(大井恒行選)

  缶詰のぱかんと開いて秋に入る      星野一恵(佐々木いつき選)

  曼殊沙華あしたは水になる余寒      保坂末子(清水和代選)

  見る空はカクカク四角まるい月      寺地千穂(田中朋子選)

  蓮の実よ飛んで君の意聞いて来よ     藤岡尚子(鳥居真里子選)

  大海を群れつゝ回る秋刀魚かな      井上治男(星野高士選)

  「ほどほどに」夫の声する長き夜      島﨑栄子(前田弘選)

  何もないのにあるという秋の空      五十里順三(松川洋酔選)

  散るも良し枯れるもよしと秋の声     小澤眞理子(松澤雅世選)

  美しき致死量を持つ鳥兜          笹木 弘(杉本康寿選)

  山上の白き古城や秋の雲         山藤うた子(山崎せつ子選)

  井戸水や西瓜が浮いている昭和       松本秀紀(吉田 功選)

  一生を一筆描きに蝸牛          佐久間麗子(笹木 弘選)



  撮影・芽夢野うのき「あそこにもここにも光と影があり美し秋」↑

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