栗林一石路「シャツ雑草にぶっかけておく」(「俳句人」10月号・No.786)・・
「俳句人」10月号・No.786(新俳句人連盟)、特集は「新俳句人連盟の作家たち(グラビア)、「連盟創立80周年に寄せて」の寄稿者は、石寒太、高野ムツオ、田中陽、角谷昌子、衣川次郎、秋尾敏、大井恒行、小林貴子、能島龍三、津田道明、小石雅夫、清野裕子、大津留公彦、安田和也、永田浩三。その高野ムツオ「人間を詠む俳句の力」には、 新俳句人連盟の創立八十周年を迎えられましたことを、現代俳句協会を代表して心よりお祝い申し上げます。一九四六年の戦後の混乱の中、弾圧の風を耐え抜き「表現の自由」と「平和と民主主義」の確立を掲げて産声を上げた貴連盟の歩みは、そのまま戦後俳句史の試練と誇りの歴史であります。 (中略) 今日、世界を俯瞰すれば軍事的な緊張が混迷を極め、国内においても言論や文化をとりまく情勢は決して楽観できるものではありません。 (中略) 両団体が歴史の中で培ってきた絆をさらに深め、俳句という詩型をもって自由と平和の砦を築き上げていくことが、この時代に生きる我々の責務でありましょう。 とあった。ともあれ、本誌本号より、いくつかの句を挙げておこう。 屋根屋根の夕焼けくるあすも仕事がない 栗林一石路 秋風やかかと大きく戦後の主婦 赤城さかえ 大戦起るこの日のために獄をたまわる 橋本夢道 準備運動して炎天の斬られ役 石塚真樹 白蓮白 (しろはすしろ) シャツ彼我ひるがえり内灘へ 古沢太穂 炎天シーサー睨む杭打つ沖青し 飯田史朗 庭の花摘み来て涼しデイ仲間 石川貞夫 列島赫々祭囃子がダム底から 田中千恵子 戦後飢餓ひまわりの種藷の蔓 望月たけし 幾万の黙の影連れ八月来 金子まさ江 風に舞う囮のカラス茄子トマト 吉平たもつ ヘリ視察水へ長蛇の汗の民 渡辺をさむ 短夜のチビチリガマの集団死 田中葉月 財源は有るところから金亀子 関根道豊 「わっ」と立つ遂に終わりし草むしり ...