大井恒行「白鷗の一巨花二十五周年」(「鷗座」8月号・第478号)・・


 「鷗座」8月号・第478号(鷗座俳句会)、巻頭は松田ひろむ「千日千句抄ーバンクシー」、


  夏草や瓦礫ながらにバンクシー      松田ひろむ


 松田ひろむ「鷗座二十五周年を迎えて」には、


 「鷗座」はこの八月で、創刊二十五周年、通巻四七八号となった。「鷗座」の創刊は二〇〇一年八月であるが、その前に鴎の会があった。

 鴎の会は、一九八二年、板橋区で松田ひろむを中心に数人の句会として発足。一九八四年四月にはその「会報」が創刊されている。その後、古沢太穂先生のご逝去のあと、「鷗座」として創刊されたものである。

「鷗座」は、「創刊のことば」にあるように「平明清新、抒情、生活感覚」「自在な発想と自由で多彩な作品」を目指してきた。(中略)

 創刊二十五周年を経て、私もこの八月二十五日で八十八歳となる。同人、会員も八十代が増えてきたものの、ようやく実務の多くは六十代以下の仲間が担うようになってきた。人生百年時代、私の気力、体力がどこまでつづくかわからないものの、百歳現役を目指したいと思っている。

 世界も日本も、けっして明るい現実ではないもの、そのなかで生き続ける俳句の力を信じたい。明日に向かって、この二十五周年を跳躍台にしたいものである。


 とあった。ともあれ、「鷗座創刊二十五周年 近作三句」からと本誌よりいくつかの句を挙げておこう。


  大樹あり即ち次々小鳥来る         池田澄子

  朝日昇る海翔びくるや太穂の鷗       大井恒行

  ことだまよ鷗の羽根の白涼し        神野紗希

  鮮やかな現世つぎつぎ滴りに       佐怒賀正美

  どろどろと黒南風夜の雨戸うつ       中村和弘

  敗戦日それからずつと敗戦日        堀田季何

  妻といふ名の悪友と寝待月         木村晋介

  歌麿の女の引き目つりしのぶ       白石みずき

  しんがりの子よいそぐなよ楸邨忌      古川搭子

  羽抜鶏生きるためならエンヤコーラ     宮 沢子

  八月来戦争タグを付けたまま        石口 榮

  人口減ビールの泡のほとばしる      石口りんご

  催促はしたくはないが緋のカンナ      小髙沙羅

  覚書交わす傍から紙魚奔る         米原拓土

  水喧嘩通せんぼはだめ通りゃんせ      岩田残雪

  秋立つや正座するしかないピエロ      川崎果連

  SOS螢点滅休みなく           後藤よしみ

  原発や海霧より白き防護服         日野百草

  白蓮白シャツ彼我ひるがえり内灘へ     古沢太穂



                    鈴木純一 「 すきだから

                   ぶつんだ

                    いたいか 」 ↑

          85  マリリン・モンロー    19261962

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