季川詩音「歴史書に書かれぬ父の戦利品」(「Aii(アリ)」第2号より)・・


 「Ali(アリ)」第2号(Ali)、「編集後記」に、


 「Ali(アリ)」はイタリア語で「翼」の意味。そんな小さな翼の二号をお届けします。

 創刊号の編集後記には「飛翔」という言葉がありました。あれから一年。こうして四人で二号をお届けできることを、まずは素直に嬉しく思っています。この一年は思いがけない出逢いに満ちた時期でした。創刊号が「飛翔」なら二号は「出逢い」かもしれません。

 今号では北大俳句会「えぞりす」有志による機関誌「旗手」を読み、座談会を行いました。(中略)若い世代の俳句への情熱に触れ、刺激を受けたことも今号の大きな収穫でした。

 また、この一年のご報告としてメンバーである坂本眞紅が「第26回中北海道現代俳句賞」を受賞するという嬉しい知らせもありました。今号には受賞作『足りている』も収録いたしました。合わせてお楽しみいただければ幸いです。


 とあった。「Ali」は、その創刊号に、


 同人誌「ペガサス」で出会った北海道在住の四名が、新たな時空へ自らの俳句を羽搏かせようと結成したユニットです。


とある。ともあれ、本誌本号と同送された創刊号から、いくつかの句を挙げておこう。


  優しさの定義分解したら秋       木下小町

  冬の月竜宮城は何処ですか        〃

  しりとりのけりつけにけり夏みかん   坂本眞紅

  冷蔵庫上段奥のスラム街         〃

  奥深く吐くわたくしの母語は雪    瀬戸優理子

  逆転を狙える手札蛇苺          〃

  片虹や胎内に子の戻せたら       高畠葉子

  満月や本解にない母の声         〃



★閑話休題・・和田信行「松の傷撫でる皺の手敗戦日」(「立川こぶし句会」)・・


 8月14日(金)は、立川こぶし句会(於:立川市女性総合センター アイム)だった。以下に一人一句を挙げておこう。


  語り部の被曝アオギリ松葉杖        川村恵子

  「ちゃん」と「くん」飛び交い夏のクラス会  三橋米子

  慰霊の日あれは私と震える少女(こ)     和田信行

  アルプスを抉じあくリニア通させぬ     井澤勝代

  八十一年朝から騒ぐ蝉の声         高橋桂子

  五色沼泳いだ記憶雲の峰          伊藤康次

  酷暑堪へ小さき花弁のポーチュラカ     山蔭典子

  面白くなきこの世に未練花木槿       大井恒行 


 次回9月は金曜日ではなく、10日(木)です。

  


       撮影・鈴木純一「敗テナイシヨウコニナツハ終リケリ」↑ 

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