池田澄子「では又の又こそ佳けれ春の宵」(「くらら」第三号)・・


 「くらら」第三号(編集発行人 梶浦道成)、梶浦道成「あとがき」に、


 くらら第二号の「澄子さんの宝物」で紹介した三橋敏雄氏の葉書は、その真摯な内容にとても多くの反響をいただいた。今回は澄子さんが三橋氏と出会うきっかけとなった「俳句研究」三橋敏雄特集と三橋敏雄論特集を紹介することができた。さらにそのうちの一冊には、奇しくも池田澄子が初めて世に披露した八句が掲載されていた。なんという偶然、なんという巡り合わせ。三橋氏の押しかけ弟子になる前のレアな澄子俳句を味わっていただきたい。


 とあった。ともぁれ、本誌より、いくつかの句を挙げておきたい。


  夕風や嚙む蛍烏賊目玉が邪魔        安達原葉子

  なにひとつ過去じゃない三月の海      荒木とうこ

  八十年間NO MORE立派原爆忌        梶浦道成

  他の人は賛成なのか闇汁に        加東ネムイチ

  子の帽子編んではほどき編んで冬      神谷べティ

  ボリュームを上げ初場所の大一番      紺乃ひつじ

  あの子もこの子も襟足青く卒業す       佐藤昭子

  凍雲を寄せ太陽の塔の鼻           丹下京子

  いつだってBGMね夏鶯            中村我人

  伸びよ伸びよカサブランカよ伸びよ咲けよ   畑上麻保

  ミサイル搬入「帰れ」のデモや冬銀河    馬場ともこ

  流し雛はやかげりゆく水の色         山本恵子




★閑話休題・・田村明通「けん玉の日本一周みどりの日」(たかまつり・5月29日~31日〈日〉午後4時まで・「第44回髙松学習館文化祭・吾亦紅俳句会」より)・・

 たかまつり・第44回高松学習館文化祭(於:立川市高松学習館)~5月31日(日」午後4時まで、作品展のテーマは「色」。切り絵とのコラボ展示だそうです。ともあれ、短冊展の中から、


  落柿舎のにぎわいよそに白式部       武田道代

  片方の赤い手袋捨てられず         関根幸子 

  胸厚きランナー過ぐ緑のトンネル     折原ミチ子

  退職し好みの色に更衣           高橋 昭

  リメイクの日傘形見の白紬         渡邉弘子

  還り船舳先に赤きカーネーション      齋木和俊

  赤が好き君が好きだよ薔薇薫る      吉村自然坊

  緑陰や夢を綴りし作文題          松谷栄喜

  がまがへる白寿目指すや大ジャンプ     須崎武尚

  青嵐水の地球は光りをり         堀江ひで子

  薫風や真っ赤なポルシェ走り去り      奥村和子

  一歩二歩小さき靴や風薫る         村上さら

  春塵や身に覚えなき青き羽根        大井恒行  



      撮影・中西ひろ美「純白でなければなぬものがあり」↑

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