月波与生「板垣死すとも(予備あり)の安心感」(「現代川柳/満天の星」第8号)・・


  現代川柳「満天の星」第8号(満天の星社)、興味を引いたのは、第一回「ジュニークの山文学賞/受賞作発表」である。大賞は白水ま衣、準賞が真島芽。受賞作から各一句を挙げておくと、


  宿罪として初日の出      白水ま衣

  直感で発芽しちゃった     真島 芽

  

愚生には、聞き慣れない「ジュニーク」だが、どうやら、西沢葉大によって提唱された様式の川柳のこと。5・7または7・5の12音で詠む新しい定型の川柳。応募作の中から少し、引用紹介したい。


  咲くまでは無料体験      郷田みや

  初恋を。中抜きのまま。    牛田悠貴

  色褪せた男と果てる    濱邉稲佐岳

  前例のない肌ざわり     汐田大輝

  りんりからふる鈴音      未 補


その他、本誌本号より、いくつかの作品を挙げておこう。


  音姫に聞かれて困る音がない       白水ま衣

  空洞が集まってくるレイトショー    空野つみき

  何にでもなれて 何にでもなれない    蟹口和枝

  わかりやすいペナルティたちが騒ぐ    牛田悠貴

  月光に定員二人だが(良いか)      佐藤 紅

  ポイントのたまる癖毛を育ててる    小沢 史

  口ごもる言葉の尻尾引っ張りに      きりん

  おつかいの途中で消えた近未来     汐田大輝

  おとといの水のめぐりは椅子にある    蔭一郎

  一部始終の灯台だった        宮井いずみ

  いぬふぐり其れでも欲しいケセラセラ  片羽雲雀

  背の高い書棚にかけた腰の精     山田真佐明

  ポロポーズだつたの亀が鳴いたけど しまねこくん

  満天の鼻の奥から赤ホクロ        うつわ

  ゴミ出しの日の征夷大将軍(粗大)    月波与生



     撮影・芽夢野うのき「がんばりました花丸あげて夏空」↑

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