山内将史「任侠といふまぼろしを夏怒濤」(「山猫便り/2026年6月11日」)・・



「山猫便り/2026年6月11日」は山内将史の個人葉書通信。それには、


   不意に蝉鳴き出す夜の少年から    吉田汀史『浄瑠璃』

 少年は蟬の化身か、からくり人形であるかのような不思議な驚き、夜道を歩く少年が蝉を入れた虫籠を持っていただけかもしれないが。 

   女正月比良も比叡も薄化粧      近江菫花「円錐」109号

 「亀鳴くや墓石に古りし竜胆紋」「青葉雨鉦の音低き光秀忌」(同)。

レトロモダンという感じ。「雪化粧」でないのが奥ゆかしい。


 とあった。


★閑話休題・・高野芳一「非通知や切れてしばらく遠花火」(第54回「きすげ句会」)・・


 本日、6月16日(木)は、第54回「きすげ句会」(於:府中市生涯学習センター)だった。兼題は「花菖蒲」。以下に一人一句を挙げておこう。


  広重の素顔を見たる花菖蒲       新宅秀則

  「網膜静脈閉塞症」梅雨深む     久保田和代   

  青鷺の歩み止めるや花菖蒲       濱 筆治

  観音は小さき鉈彫りえごの花      山川桂子

  空に星海にあやしき夜光虫       寺地千穂

  折紙の山折り続く送り梅雨       杦森松一

  梅雨湿り丸干一匹朝の膳        井上芳子

  生き急ぐ友に捧げん花菖蒲       清水正之

  花菖蒲すらりと青の立ちにけり     高野芳一

  水中花ガラスの空から覗いてござる   大井恒行



      撮影・中西ひろ美「てっぺんの居ごこち悪しき立葵」↑

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