田村明通「薄氷の影遊びをりバードバス」(第182回「吾亦紅句会」)・・
2月28日(金)は、第182回「吾亦紅句会」(於:立川市高松学習館)だった。兼題は「冴返る」。以下に一人一句を挙げておこう。
寒明(かんあけ)忌革新の道三千里 齋木和俊
早春の花香と揃い紅をさす 村上さら
盆栽の息詰め一手初剪定 牟田英子
冴返る貼り紙告げる店仕舞 関根幸子
三丁目バス停前の春の風 笠井節子
冴返る菩薩と夜叉のせめぎ合い 武田道代
夕がすみ胸に住まうはいつも君 西村文子
亡き友を語る友無く春の虹 佐藤幸子
母が逝く闇で手を振り冴え返る 三枝美枝子
冴返る街角地蔵「やれやれ」と 松谷栄喜
神なき世ゼレンスキーの虎落笛 須崎武尚
縄文を偲び建国記念の日 田村明通
冴返る爪切る音もためいきも 渡邊弘子
大雪や命綱なく雪下(おろ)し 佐々木賢二
面をとる汗と涙の初試合 吉村自然坊
蕗のとう五粒の世界果てしなく 奥村和子
むさしたまたちかわなべて冴返る 大井恒行
★閑話休題・・佐藤幸子「山茶花や遊女の墓に石ひとつ」(図書館俳句ポスト11月選句結果/お題・山茶花)・・
図書館俳句ポスト11月選句結果に、今月も吾亦紅句会から2名入選していた。選者は太田うさぎ・岡田由季・寺澤一雄。もう一人の佳作入選句は、
石蕗咲いて生意気になる一年生 田村明通
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