三輪初子「平和と書くは易し薔薇は難し」(「わわわ」第10号記念号)・・


 「わわわ」第10号記念号(発行人 三輪初子/編集 三輪初子・豊田すずめ・象ぞう造)。その「編集後記」に、


 年一回の刊行誌『わわわ』が10号の晴れ姿を披露できたのは、大きな意義を持つ。

 発足者豊田すずめ氏の引き合わせで、アーチスト同志句会が結成。「生きる語らい」の句座から生まれた自詠句と各芸術品の展示会を句誌と共に続けた十年間は「宝」である。

 時代の変化伴に世の愁いに大いに怒って笑ってきた十四年間は、充実した余生を導くだろう。関係各位の御支援御厚情に深く感謝を申し上げます。世界の平和を心底願う。


 とあった。以下に本誌よりいくつかの句を挙げておこう。


  太陽に向かひ裸になる木々よ         三輪初子

  戦争は無くなりました四月馬鹿       豊田すずめ

  枯尾花わたしの夢は死ぬことよ       岩石むそむ

  介護者の「もう春ですね」夫の笑む     小野田信子

  走り書き解読不能のまま日永        五木田心華

  スキップの上手く踏めない草若葉       小林 繭

  刺身さえわびさび気取り春の果        象ぞう造

  梅月夜逝く後先の譲り合ふ         滝沢ひとし

  フリル振るフラメンコたる鶏頭花       中嶋月草

  秋澄むや追ひ越されても一歩ずつ       西田遊々

  煤払ひ真似て振りたる小さき手       野村くじら

  徒然なるままに新米来たりけり        浜野桂子

  人はふと上を向くもの短き日      森田ふらみんご

  春月やだいだらぼつちあくびせり       山﨑猿屋

  冬日向陽だまりを追ふ植木鉢        須崎ひつじ


★閑話休題‥小川幸子「宿六のああ、うん、いいや、異(こと)も無し」(第4回「多摩塾句会」)・・


 8月10日(月)は、第4回「多摩塾句会」(於:府中市市民活動センタープラッツ)だった。兼題は「宿」。以下に一人一句を挙げておこう。


  せせらぎに湯の音混じる夏の宿       富山 勉

  盆提灯ゆれて今年も生きている       篠木裕子

  神宿る祭りは果てぬあさぼらけ       小川幸子

  フェンスに絡まる我は零余子の輪廻故   早川ひろ美

  心天シュルリ午後の陽撥ね返る       吉田久美

  蝉しぐれ見上げて会話の止まりけり     森 和子

  さらさらと宿の浴衣は青海波        中西雅子

  街角のピアノ奏でる夏夕べ         上阪則子

  歴史の陽独立祝う花火かな         花見育子

  一菜や雨待ち月の雨の宿          大井恒行 


 次回は 9月15日(月)、兼題は「憩い」。


   

        撮影・中西ひろ美「颱風が来るねと迷う箸の先」↑

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