石田よし宏「噴水を仰ぐ自分が止まらない」(「地祷圏」第106号より)・・


 「地祷圏」第106号(発行 石倉夏生/編集 中井洋子)、表紙裏の早乙女知宏「一句光芒」に、


  噴水を仰ぐ自分が止まらない  石田よし宏

 我が師、本誌創刊者故・石田よし宏の句。私のメモに「平成十八年七月十六日つくる会」とある。私が師事して間もなき頃だ。今も連綿と続く本誌主催の「俳句をつくる会」。一人一つずつ出す席題を織り込んでの即吟。かすかに響くペンの擦過音。私の原点、即興俳句だ。


とあった。ともあれ、本誌本号より、いくつかの句を挙げておこう。


  轍踏まぬための黙なり追儺の夜       本間睦美

  トンネルの中の彎曲冬深む         水口圭子

  絵の中に遊ぶ吾あり雪の街         矢野洋一

  越冬つばめも吾も鬼の裔         山野井朝香   

  昏い眼をして梟を飼ふ男          石倉夏生

  水琴窟に声を残して雪蛍         小川たか子

  ひつくりかへすとりおとすちやんちやんこ  落合惑水

  御来迎無音劇場那須ヶ岳          柿沼幸宏

  空爆の記事の燃え出す初暖炉        苅部眞一

  海市にて父は魚を釣っており        北島洋子

  冬うらら麒麟の首は空より来        白井正枝

  餅配る氏神様の住まひから         白土昌夫

  星々の面影もゐてクリスマス        関口ミツ

  にんげんのかたまりとして蜃気楼     早乙女知宏

  哲学の潜む朽葉や冬の池         早乙女説子

  冬の鷺黄の片足が水の上         竹田しのぶ

  立冬へマトリョーショカは並びたい     綱川羽音

  冬ざれの遊び足りない三輪車       戸田富美子

  日や風のこなれし雨の烏瓜         中井洋子         

  時差のある母との会話冬ぬくし       中村克子



★閑話休題・・田中裕希・鎌倉佐弓・ジェームス・シェイ・四元康祐「短歌と俳句と詩のつどい」(於:コ本や)・・


 4月4日(土)午後3時~5時に開催された「短歌と俳句と詩のつどい」(於:コ本や)に出掛けた。愚生には不案内なところで、江戸川橋駅2番出口4分と記してあったが、たどりつくまでに20分くらいうろついた。住所の番地はすぐ近くにまで来ていたにもかかわらず、人に尋ねても知りませんの返事。やっと、通りかかったヤマト運輸の方に尋ねて分かった。ともあれ、会場では夏石番矢、乾佐伎ご夫妻、赤野四羽等に会えた。

  

       撮影・中西ひろ美「竹落葉飛べば飛ぶほど紅一点」↑

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