高山れおな「梅の闇アメーバ状に我を愛す」(第77回「読売文学賞」贈賞式と祝賀会より)・・

右から二人目が高山れおな↑

  3月6日(金)午後6時から、帝国ホテルに於て、令和7年度・第77回読売文学賞の贈賞式と祝賀会が開催された。受賞者は高山れおな句集『百題稽古』(詩歌俳句賞)、その他の受賞者は柴崎友香『帰れない探偵』(小説賞)、赤堀雅秋『震度3』(戯曲・シナリオ賞)、石川直樹『最後の山』(随筆・紀行賞)、冨原眞弓『トーヴェ・ヤンソン』(評伝・伝記賞)、兵頭裕己『物語伝承論』(研究・翻訳賞)の6部門。選考員講評は高橋睦郎。



 因みに、高山れおなの「受賞の言葉」には、


 ニ〇ニ三年刊行の拙著『尾崎紅葉の百句』は俳人としての尾崎紅葉に光を当てた、恐らく史上初の単行本です。読売新聞社が文学の賞を主催する前提には、明治二十年代の同紙を舞台にした紅葉らの活躍に始まる歴史があるのであり。このたびの賞を頂戴したことに、大袈裟に言えば天命を感じます。なぜか。紅葉の俳句は、近代の主流をなした子規派の俳句に対するオルタナティヴだったからです。(中略)

  明日(あす)城を抜く手いたはる榾火(ほたび)かな  紅葉


 とあった。


 ともあれ、『百題稽古』からと合わせて、以下にいくつかの句を引用しよう。


  戦艦重信蜃楼(かひやぐら)から撃つてくる       れおな

            「ほりかは」雑二十首、題「海路」より

  我が狐火も霜夜は遊べ狐火と

            「永久」恋十首、題「忍恋」より

  短歌(うた)は愚痴俳句は馬鹿や躑躅燃ゆ

  春雨や既視感(デジャ・ヴュ)のほかに俳句なし

  昭和百年源氏千年初鏡

  静聴せよ偽の時雨を憂国忌

  

高山れおな(たかやま・れおな) 1968年、茨城県日立市生まれ。



      撮影・鈴木純一「後戻りできぬ2人のひとごろし」↑

          アリー・ハーメネイー  202631日没

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