武藤幹「冬至湯に無頼の過去を沈めけり」(第7回「浜町句会」)・・

         

                  撮影・川崎果連↑ 

 12月5日(金)は、第7回「浜町句会」(於:中央区人形町区民館)だった。以下に1人一句を挙げてこう。


  ちくわぶと取りのこされて冬の夜            米原拓土

  秋秋や仲代達矢の眼の力                村上直樹

  解きがたい一行のよう冬の君              武藤 幹

  ゲルニカやまほろばに立つ鷹柱             川崎果連

  寄鍋もやがて湯どうふひとり鍋             植木紀子

  背徳の一因となる冬薔薇               伊藤左知子

  冬の雷ナースコールの鳴り止まず            石原友夫

  もの食べる人の孤独や氷面鏡              林ひとみ

  冬の淡海水鳥の影深く落つ               宮川 夏

  ひと恋うに時効はあらじ木菟の鳴く           白石正人

  天日(てんぴ) にんげんをそうぞうしなおしてください 大井恒行



       撮影・中西ひろ美「裸木の列となるまで日差し」↑

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