福田若之「はぐれてもまた会えるすごろくのうえ」(「虎とバター」第4号)・・


 「虎とバター」第4号(虎とバター句会)、表2の「虎とバターあらすじ」に、


 二〇一八年冬、虎の門の弁護士事務所にて佐藤文香さんを講師に句会「虎とバター」始動。月一回のペースで、句会を継続。

 二〇二二年、文香さんが渡米することになり、福田若之さんに講師を依頼。その年末、「虎とバター」創刊号を発行。

 二〇二三年、文香さんが帰国し、講師は二人体制に。第2号発行。

 二〇二四年、若之さん多忙につき、講師は文香さんの一人体制に。第3号発行。

 二〇二五年、新メンバーが加入し、平均年齢が一気に下降。第4号発行。


 とある。ともあれ、以下に一人一句を挙げておこう。


  雨が私を冷やす詩を書かせてゐれば      佐藤文香

  仔細なく串にぎんなん黄に並ぶ        深田若之

  キャンプの火この渦巻は化石かも       伊藤和江

  ひたすらに薔薇喰ふ虫の浅みどり       梶浦道成

  肩で笑う若さま月が落ちそうだよ       知名凛音

  役所取巻く患者に懐炉見え隠れ        中村我人

  暑き日を舫ふ敏雄の日本丸          牧岡真理

  かなぶんの独り芝居の決めどころ      三島まもる

  腕組みし歩荷の消ゆる茂りかな       三師由起子

  草いきれ考へごとがひとつ減る        横澤寛明



           鈴木純一「鈴懸の実よ月白の冬に来い」↑

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