石川桂郎「栗飯を子が食ひ散らす散らさせよ」(「天晴」19号)・・
「天晴」19号(発行人 津久井紀代/編集人 杉美春)、特別寄稿に細谷喨々「石川桂郎の最初の十年/第一句集『含羞』からの道」、他に津久井紀代「石川桂郎第句集『含羞』を読むーあまりに寒くー」、石川桂郎の一句鑑賞に扇義人・妹尾茂喜・相沢恵美子・髙橋紀美子・佐藤武代・岡田尚子・汲田泉・永井玲子・杉美春。その他、津久井紀代「大木あまり小論(三)/星が教えてくれたもの」、「髙橋多見歩追悼」の記事、宮崎斗士「なつはづき第二句集『人魚のころ』、石橋いろり「ぶらっと小平霊園ー富安風生・富沢赤黄男を訪ねてー」等々。その細谷喨々の文中に、
(前略)翌昭和九年に正子(愚生注:久女門下の宮本正子)は桂郎を句会に誘った。落ち着かない桂郎が東京なまりで「けえろう(帰ろう)」を連発したことから、正子が桂朗という俳号をつけたという話は私も聞いたことがある。後に小説の師、横光利一が桂朗を桂郎に直したらしい。生まれてはじめての句は「あすからは嫁が君ではないただの鼠かな」とか。
とあった。ともあれ、本誌本号より、いくつかの句を挙げておきたい。
裏がへる亀思ふべし鳴けるなり 石川桂郎
震災忌本邦になき核シェルタ 高橋多見歩
冬草や夢見るために世を去らむ 大木あまり
多見歩逝く木場に聞きたる祭笛 津久井紀代
秋澄むやふとアンカーの待ち時間 なつはづき
葡萄狩迷彩服の見え隠れ 川崎果連
水筆で伸ばす群青夏つばめ 杉 美春
新涼の細くなりたる雀かな 佐藤 久
花菖蒲きりりと飯島晴子の忌 関根洋子
どの檻の何処の梢か貌よ鳥 三宅深夜子
見晴るかす休耕田や茄子の馬 井口如心
極楽の空は深藍百日紅 白石正人
★閑話休題・・松尾和來「敬老日今日も元気なおじいちゃん」・・
松尾和來(わこ)は、愚生の孫娘だが、身内のことは本ブログには、なるべく書かないでおきたかったが。9月15日(月)の敬老の日の夕食が終わったところで、孫娘のワコが、プレゼントがあると、手作りの小さな色紙風のものを渡してくれた(ありがとう!)。一応俳句のつもりだという「敬老日今日も元気なおじいちゃん」が書かれてあった。
小学三年生だが、今どきの子は、がっこうからパソコンは持たされているし、また、多くの子は、キッズ携帯も持っている。インターネットで検索して、愚生の昔のユーチューブも、愚生に、見せてくれたりする。というわけで、愚生のブログに載せてもらって、それで見たいというので、こういう仕儀になってしまった(嗚呼・・・)。
撮影・鈴木純一「これ以上耐えられないを10として5までいったら呼んでください」↑

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