各務麗至「まつすぐに穂麦の無限天を指す」(「詭激時代つうしん25」*栞版)・・
「詭激時代つうしん」25*栞版」(詭激時代社)、「春や嗚呼、七十歳痛々し/覚書にかえて……」に、
(前略)今までそれこそ病院への送り迎え以外殆ど自分の事だけでよかったのが、日常生活の一から十までの時間に追われて……。昨年は、家内のやっていた日常を思い出し思い出ししながらなぞらえるようにして、そして、自分のやりたいこともガムシャラだったからか身体を壊した。
室内で、時間があれば机の前で、そんな運動不足からの筋肉が劣化してだろうか、萎縮して強張って?の痛みの酷さ……。そんななるとは思いもしなかった。分かるのが遅すぎた。体力や筋力維持のためには、と、体操やウォーキングを日課にして……。老化もあっての現在だが何とか体調も良くなってき来ている。
日向ぼこ、が、体力気力をそこまで回復増幅させるとは、知らなかった。
とあった。以下に、こもた小夜子「いま、ここ」の詩篇と各務麗至の句のいくつかを以下に挙げておこう。
いま、ここ こもた 小夜子
たがいに
指をさして
黙る
果てしなくつづく
顔 顔
どこか
遠くで
春の嵐が
出かけよう
手ぐしで
髪をすいて
出かけよう
赤ん坊のように
ありったけの声で
泣いて
笑いながら
かの死去りこの死はじまる去年今年 麗至
如月や「ことごと句会」兼題『如』
大往生ここにもあつた日向ぼこ
戦争も平和も難儀 日向ぼこ
父母に妻は春逝くわたくしも
春きらりそこにゐるのは誰ですか
春風や核の塵かも知れないぞ
こもた小夜子(こもた・さよこ)1950年、香川県観音寺市生まれ。
各務麗至(かがみ・れいじ) 1948年、香川県観音寺市生まれ。
撮影・中西ひろ美「糊つよき浴衣始めやあやめ草」↑

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