西村文子「衣被つるりと剥くや真砂女の手」(第190回「吾亦紅句会」)・・
10月24日(金)は、第190回「吾亦紅句会」(於:立川市高松学習館)だった。兼題は「案山子」。以下に一人一句を挙げておこう。
白き風棚田の案山子笑ひをり 堀江ひで子
秋澄めりシュルシュル走るEV車 渡邉弘子
リハビリに付き合い歩く秋日和 武田道代
紅玉のタルトタタンの午後三時 関根幸子
日本中銃を構へる案山子かな 田村明通
賤か家の庭に揺蕩う曼殊沙華 村上さら
鬼灯や時を忘れた掛時計 齋木和俊
君もいた私もネコも虫の音も 西村文子
雲かくれ賞でる人なき名残月 吉村自然坊
いざなみや日本列島救い賜も 須﨑武尚
むかし道問へば案山子の影動く 松谷栄喜
しゃれこうべ見上ぐかなたの流れ星 佐藤幸子
児ども等が案山子に声かけ登校す 三枝美枝子
昨日今日反省多き夜寒かな 奥村和子
家仕舞色変えへぬ松石燈も 折原ミチ子
突然の冬にあわてる葉や花や 笠井節子
秋晴れや私に影のスマホなり 佐々木賢二
かの案山子声にならない叫び秘め 大井恒行
★閑話休題・・田村明通「神主も水着になって海開き」(「図書館俳句ポスト7月選句結果・入選」)・・
図書館俳句ポストの7月の兼題「海開き」で、立川市高松図書館の入選作に田村明通の句が入選していた。選者は太田うさぎ・岡田由季・寺澤一雄。
撮影・中西ひろ美「実りにもまこと不思議な色かたち」↑



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