畳川鷺々「たましいから咳き込む」(「自由律の風」7号より)・・

 

「自由律の風」7号(自由律俳句協会)、ブログタイトルにした句、畳川鷺々「たましいから咳き込む」は、「SNS募集企画『♯十音の不自由律俳句』」からのもの。インタビュー記事に「『未来短歌』光本恵子氏にお聞きする自由律短歌」、大川祟譜「『感動律』句会の養子ー宮本より子さんのお話から」、石川聡・大川祟譜「俳人・歌人・柳人の集う/屋根裏バル 鱗(kokera)。レポートに大川祟譜「レガシー自由律俳句誌2」など。

 ともあれ、巻頭の投句欄「風」から、いくつかの句を以下に挙げておこう。


  海ひろいね 小さい喜び浮かべたい        増田壽惠子

  柳の芽吹き風の揺りかごにのる           竹内朋子

  心には翼があったんだね すぐ来てくれた      部屋慈音

  枯れても残っている棘               松尾 貴

  ふゆのゆうれいとなれ父よ              雨 水

  闘わないと決めた自分と闘っている         泥 文治

  お酒ください酔うて忘れる月と呑む         田中直心

  お別れの唇に紅ひいて寒月            ちばつゆこ

  寺山修司の居る指先の傷口             野谷真治

  消えてゆく私にルビをふる             平林吉明

  長生き 乗継駅を変更する             大岳次郎

  空、影と二人の道ゆく              佐瀬風井梧

  白菜を洗う旧姓が濡れている          さいとうこう

  長居しずぎた地球こわれていく          平岡久美子

  いろいろありまして少しぬるめの湯かげん      寺田和可

  夕飯考えて一人だったことを思い出す       青井こおり

  地球に届かぬ地球の声              一の橋世京

  干からびない程度にわが身を天日干し      童家まさゆき

  テロの朝体中がオルガンです            井尾良子



                アカノシバヒト↑

★閑話休題・・夜蟻ズ・園田游(於:武蔵境 810 OUTFITcafe  EN)・・











 8月10日(日)午後、武蔵境の810 OUTFIT cafeまで出掛けた。アカノシバヒト(俳号・赤野四羽)の園田游(dance)+夜蟻ズ(アカノシバヒト sax・山下渉 guitar・溝辺隼巳 bass・鈴木和哉 drums)のライブだった。楽しい時間を過ごさせてもらった。



          撮影・鈴木純一「秋立つとあばらの傷に指2本」↑

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