折原ミチ子「不揃いの切手貼り足す花便り」(第184回「吾亦紅句会」)・・
4月25日(金)は、第184回吾亦紅句会(於:立川市高松学習館)だった。兼題は「桜貝」。以下に一人一句を挙げておこう。
隣組総中流化昭和の日 田村明通
やせ我慢顔に出ている西東忌 齋木和俊
シーラカンス鰭ゆったりと桜貝 折原ミチ子
妖精の宿りそうなる桜貝 吉村自然坊
地球今(いま)関税前線花の冷え 松谷栄喜
砂川闘争跡地草萌ゆる 渡邉弘子
亀鳴くや米露の欲に恥じらひて 須崎武尚
君逝くや勿忘草を束にして 西村文子
さくら貝また会いたいよ会いに来て 関根幸子
あっ来てる見上げる先にひなつばめ 三枝美枝子
人いとし桜しずかに咲きにけり 佐々木賢二
姉妹うふふうふふ土筆摘む 牟田英子
自撮りする三人少女に花吹雪 奥村和子
君の手に黙って渡す桜貝 村上さら
青春の返らぬ日々や桜貝 佐藤幸子
桜貝記憶と共にビンの中 武田道代
戦争はヒトの敗北さくら貝 大井恒行
次回は、5月23日(金)、兼題は「柏餅」。
★閑話休題・・奥村和子「門松や南極の地に年の神」(「現代俳句協会主催・図書館俳句ポスト」1月選句より)・・
「現代俳句協会主催・図書館俳句ポスト」1月選句(選者は太田うさぎ・岡田由季・寺澤一雄)に吾亦紅句会の三名の方々が入選されている(他の二名の方)。もう一名は、これも愚生が呼ばれている「立川こぶし句会」の方である。立川市高松図書館。紹介しておこう。
祖父の杖夫が持ち行く初大師 佐藤幸子
雪女英語露語修得す 田村明通
煮凝りや今もメニューにコップ酒る 井澤勝代
撮影・芽夢野うのき「曇天の葉桜生きとし生ける岸」↑
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