満田光生「大天井岳(おてんしょ)へ冬暾(ふゆひ)バッハの変奏曲(バリエーション)」(東京多地区現代俳句協会令和7年度陽春句会)・・


               挨拶する水野星闇会長↑

 3月1日(土)は、東京多摩地区現代俳句協会令和7年度定時総会・陽春句会(於:東村山サンパルネ・コンベンションホール)だった。以下に大会賞(愚生が記録できた句)と愚生の選んだ7句(内特選一句)を挙げておこう。


  はき馴れし靴に貌あり春日向         宮腰秀子

  言訳も愚痴も受け入れ蜜柑むく        鈴木浮葉

  別姓で呼びあふ夫婦花の下          蓮見徳郎

  気がつけば本屋のない町五郎助ほう     石橋いろり

  新聞の引用長き初日記            小山健介

  AIに汚染されずに辛夷咲く         森本由美子

  探梅やしづくのやうに人が来る        大石雄鬼

  バロックの五臓に沁みて春隣         櫻さとみ

  B面に多摩湖小唄や春日美し         大森敦夫

  梅咲いて卑弥呼くすりと笑みこぼす      安西 篤

  裸木のかすかな息吹日脚伸ぶ         尾崎太郎

  冬青草はじめの一歩よろよろし        前田光枝



★閑話休題・・中嶋憲武「睡るたび恋深くなる恋の猫」(第2回「シントン猫展~3月2日まで」より)・・

中嶋憲武「睡るたび恋深くなる恋の猫」↑


         山岸由佳「立春をほろりと落ちる猫抱いて」↑


 現俳の多摩地区総会が東村山であったので、思い立って帰路、西武国分寺線鷹の台で途中下車して、カフェ・シントンで開催中の「第2回猫展」に寄った。写真・絵画・俳句・その他小物などが置かれてあったが、他のお客様もおられたので、全部はゆっくり見られなかった。愚生はちょっと変わったトーストに紅茶のセットをたのんで30分ほど居た。



   撮影・中西ひろ美「午後の陽におそらく二羽で笹鳴きす」↑

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