白鳥美智子「外国(とつくに)の言葉間近に深大寺」(立川市シルバー大学・第3回「俳句講座」)・・


 11月6日(水)は 、立川市シルバー大学第3回「俳句講座」(於:立川市曙福祉会館)だった。宿題は「無季(雑)で作る俳句」2句を持ち寄って句会と後半は、俳人紹介のコーナーにしている。今回の俳人は、前回に資料配布をしておいた高屋窓秋。

 ブログタイトルにした句「外国(とつくに)の言葉間近に深大寺」は、互選の高点句である。ともあれ、1人1句を以下に挙げておこう。


  庭仕事百の年輪手を合せ              島田栄子

  つきぬけて天色(あまいろ)の空風白し      堀江ひで子

  (しず)まりし魂(たま)もあらむや墓じまひ   中尾淑子

  宵の星みなそれぞれに帰る家            大西信子

  真夜中の天体劇や宙(そら)の詩(うた)     古明地昭雄

  祝宴や外れし音もマイウェイ           小川由美子

  暗闇(くらやみ)に音(おと)だけ響く古時計    中村宜由

  お陽さまのもったいなくも疎ましく         林 良子

  継ぎ紙の平安の香に胸躍る            村上たまみ

  ドッグラン昭和公園種々(しゅしゅ)(きそ) 白鳥美智子

  細き腕押す車椅子丸き背と             原 訓子

  榛名山モザイクに染め澄み渡る          赤羽富久子

  ショウタイム快音響け万華鏡            手島博美

  逆行す車内を過去に戻るごと            大西信子

  パスワード打ち込む母の誕生日           山下光子

  みどり児の夢飛行機雲に乗せてみる         大井恒行


 次回、12月4日(水)の兼題は「落葉」「雪」。



★閑話休題・・関戸信治「八月の空へ飛べない鶴を折る」(第42回東京多摩地区現代俳句協会俳句大会より)・・



                 秋尾敏氏↑

 過日、11月4日(月・祝)は第42回東京多摩地区現代俳句協会俳句大会(於:武蔵野スイングホール)だった。秋尾敏講演「碧梧桐と虚子ー現代俳句のルーツについてー」を聴きに出かけた。予想していなかったきすげ句会の仲間や入選を果たした川崎果連、白石正人、そして、田中信克にも会った。



      撮影・中西ひろ美「秋は急に冷たい風があなたから」↑

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