川崎果連「戦争に視聴率ありソーダ水」(第61回現代俳句全国大会」・朝日新聞社賞より)・・
一昨日、11月16日(土)は、第61回現代俳句全国大会(於:ホテル日航奈良)であった。愚生は、久しぶりに坪内稔典の記念講演「俳句の未来」を聞き、懇親会にも参加した。翌日17日は、地元の堀本吟・堺谷真人が企画した「筑紫磐井さんを囲む会」(於:水輪書屋)に参加した(約20名ほど)。
水輪書屋は、奈良市郊外に建てられた築250年の古民家。歌人の北夙川不可止(きたしゅくがわ・ふかし)が自宅兼アートとカルチャーの発信拠点として、今春イベントスペースとして始動、「まちかど博物館」としてもスタートしたという。
大会の表彰は、第24回現代俳句大賞に寺井谷子、第79回現代俳句協会賞にマブソン青眼句集『妖精女王マブの洞窟』(本阿弥書店)、第25回現代俳句評論賞に田辺みのる「楸邨の季語『蟬』ー加藤楸邨の『生や死や有や無や蟬が充満す』の句を中心とした考察』」、第25回現代俳句協会年度作品賞に村田珠子「霧の海」、第41回兜太現代俳句新人賞に楠本奇蹄「触るる眼」。
ともあれ、以下に第61回現代俳句大会(於:日航ホテル奈良)優秀作品の中から以下にいくつか紹介をしておこう。
幾万の鶏を枯野に埋めて忘れる 山戸則江(現代俳句全国大会賞)
納屋開けるたびに倒れる補虫網 吉田成子( 〃 )
白桃の浮力戦争終らない 山﨑加津子(現代俳句協会会長賞)
蝉の樹から少年剥がれてくる夕べ 小林万年青(関西現代俳句協会会長賞)
恐竜の名前が長い夏休み 栗原かつ代(毎日新聞社賞)
一つずつ踏切鳴らし帰省せり 松井 弓(読売新聞社賞)
春爛漫すべてのドアが開きます 満田三椒(俳句のまちあらかわ賞)
木々に雪バッハの後の無音 マブソン青眼
本閉じる誤訳のような梅雨の月 村田珠子
こゑにあつて玻璃にないもの冴返る 楠本奇蹄
撮影・鈴木純一「空也忌のよじれた輪ゴムぴょんと跳ね」↑
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