田村明通「短夜の既読はいまだ付かぬまま」(第174回「吾亦紅句会」)・・
本日、6月28日(金)は第174回「吾亦紅句会」(於:立川市高松学習館)だった。兼題は「短夜」。以下に一人一句を挙げておこう。
滴りや「如己(にょこ)愛人」の永井(隆)の忌 齋木和俊
短夜や一日(ひとひ)命のガザの民 須崎武尚
暮れてなお浮き立つ白き半夏生 井上千鶴子
夏野駆け風にまかせてブーメラン 村上さら
数独の難易度高き明け易き 折原ミチ子
短日や自販機補充の音ひびく 佐藤幸子
聞かせてよきみの初恋さくらんぼ 関根幸子
竜宮の水母の骨に気を付けて 田村明通
参道の竹ぼうきの音明易し 西村文子
紫陽花や雨にも負けず花盛り 佐々木賢二
待ってました僕の出番と蚊遣豚 武田道代
横顔は好みではなし桜桃忌 牟田英子
紫陽花や父母も姉妹も居たあの日 笠井節子
かたつむり除けて掃除の墓参り 奥村和子
亀吉と名づけし亀の脱走す 渡邉弘子
短夜や目ざめし朝にアサガオが 高橋 昭
短夜の潮騒遠き水の星 大井恒行
次回は、7月26日(金)、兼題は、「打水(うちみず)」。
★閑話休題・・佐藤幸子「ここまでと己に課して耕せり」(現代俳句協会主催「図書館俳句ポスト」3月結果・佳作・・
吾亦紅句会から、三月の兼題「耕(たがやし)」に二名の方が、佳作と入選に入っていた。選者は太田うさぎ・岡田由季・寺澤一雄。もう一人の入選句は。
畑を打つ茣蓙にラジオとお弁当 西村文子
だった。
撮影・中西ひろ美「煙の木知らない家にまねかれて」↑
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