渡辺信子「木洩れ日や鞦韆重く眠るとき」(第59回「ことごと句会」)・・



 本日、5月21日(火)は通常の第二土曜日から皆の都合をつけての、イレギュラーながら、第59回「ことごと句会」(於:ルノアール新宿区役所横店)だった。兼題は「母」。
 以下に一人一句を挙げておこう。

  寝る時も起きた時にも起きていた母     金田一剛
  噴水のアドリブ風が歌わせる        江良純雄
  乾涸びし香水瓶に妣ありき         武藤 幹
  母の日や今日一日の柔らかき        村上直樹
  母の日やいましあわせか妣の声       石原友夫
  夏来る母に小さな三面鏡          渡邉樹音
  島国の斑模様の敗戦日           杦森松一
  母と歩く小6猛暑の昭和            照井三余
  老人と老犬桜吹雪に煽られつ        渡辺信子
  かなしみの飛行船そは母ならめ       大井恒行




 ★閑話休題・・「冬野虹展~油彩を中心に」(於:hino gallery)・5月20日(月)~6月1日(土)11時~18時(土曜は17時まで)・・





 作日、地下鉄は八丁堀もしくは新富町から歩5分のところのhino gallery(ヒノ ギャラリー)で開催されている「冬野虹展ー油彩を中心に」(5月20日~6月1日、日・祝日休廊)に出かけた。在廊中の四ッ谷龍にも会った。鎌倉芸術館の第一回歌詞コンクールに入賞した作詞冬野虹の歌曲「あした りすに」(作詞・冬野虹/作曲小森昭宏/鈴木寛一[テノール]・小原孝[ピアノ」)も聞かせていただいた。開催期間がまだまだあるので、機会がありましたら、是非お寄り下さい。

 冬野虹の新刊『ロバの耳―冬野虹画集』、『編棒を火の色に替えてから 冬野虹詩文集』(ともに 素粒社 刊)も披露されていた。

 愚生は、大昔のこと、もしかしたら、まだ四ッ谷龍が20歳代後半?の頃、冬野虹と三人でお会いして、対談の企画をいただき、楽しく過ごさせていただいたことがある。その後、神戸だったか、街中で、こんな偶然があるのか、と思うように、お二人にお会いし、誘われるまま永田耕衣の句会(たしか蕎麦屋の二階だったか)に連れていっていただき、出した句は全く覚えていないが、句会に参加させてもらった記憶がある。



     撮影・芽夢野うのき「近寄ればかすかに姉や山法師」↑

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