高山れおな「みづ しづか くゞひ くるひて みな しづか」(「現代俳句」2月号より)・・


 「現代俳句」2月号(現代俳句協会)の「百景共吟」のコーナーは、神野紗希と高山れおな。「新作現代俳句十句」は宮坂静生「われは碿(ずり)」、その句評は筑紫磐井。論考に、高木宇大「曲線直線/AIの主宰」、井口時男「新興俳句逍遥(10)/戦争とイロニーと俳句」。講演録に赤坂憲雄「あくまで文学的な、武蔵野語り」(第60回現代俳句全国大会 講演)、川名大「稿本『白泉句集』のなりたち」(第48回現代俳句講座講演)、エッセイに髙橋宗史「俳句と自由詩のはざ間で」など、充実の号である。ともあれ、本誌本号より、幾つかの句を挙げておこう。


  泥かぶるたびに角組み光る蘆       高野ムツオ

  相見ての親子岩かな初茜          安西 篤

  黒板に冬野と書けばたちまち風       神野紗希

  青天の音なき音や山眠る          垂井道夫

  地下壕を掘りし厳寒われは碿(ずり)    宮坂静生

  この星に棲みにんげんである        中岡昌太

  軍港へ続く勾配枇杷の花          小山健介  

  エリザベスカラー冬空と交信す       中島加奈

  みんないて一人がいない終戦日       浅野浩利

  子を撃つな子よ撃たれるなこども日     川崎果連

  初夢に黄泉を案内してもらふ        田口 武


              旧・山口サビエル教会の模型↑


★閑話休題・・「山口高校第73期同窓会」(於:ミュージカンテAMANE)・・


                                     山口高校応援歌がスクリーンに↑
               唄うオーナーの関周↑

 昨夕、1月31日(水)16時~19時は、JR埼京線十条駅近くの「ミュージカンテAMANE」で、首都圏在住の「山口高校第73期同窓会」だった。愚生は、30数年ぶりの参加であった。お互いに老いて、名前と顔を一置させるのが大変だった。聞けば、店のオーナーが関周(せき・あまね)、山口高校第87期の卒業生で、同期に重松清がいたのだという。

 集まったのは15名ほど。すでに皆、好奇?高齢者なれば、中には足腰弱くなって参加できず、残念がっていた人もいたらしい。参加費4000円は、じつに破格だったかも・・。ついでだから、オーナーの紹介記事が『ぶちええ やまぐち!」という、首都圏の山口県ゆかりのお店ガイドにあったので、その中から紹介しておこう。


  生ピアノの伴奏で歌えるお店

 マスターの奏でるグランドピアノの音色が都会の喧騒を忘れさせてくれる。

 80インチの大画面を前に、生ピアノで歌を楽しめます。もちろんカラオケで盛り上がるもよし、イベント会場として貸し切るもよし。(中略)

 マスターの関周(せきあまね)さんは山口市の出身、令和元年「パパの作りばなし」で歌手としてメジャーデビューしました。


 とあった。店は昨年開店20周年を迎えている。音痴の愚生はといえば、初めてのピアノ伴奏で、合わせてもらい「夜霧を今夜をありがとう」を、リクエストされて歌った。それよりも、高校時代に、カラオケのなかった時代に、「刃傷松の廊下」を歌ったことを覚えていた人がいて、台詞入りの歌を久しぶりにカラオケで歌った。恥ずかしい・・・。

 ともあれ、席数は30なので、愚生の「豈」忘年句会(11月最終土曜)も今年は、調整がつけばここにお願いしてもいいかも・・・と思った次第。



        撮影・中西ひろ美「大根のぎっしり詰まる春隣」↑

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