関根幸子「元旦の能登にアラーム鳴りやまぬ」(第169回「吾亦紅句会」)・・


  本日は、第169回「吾亦紅句会」(於:立川市高松学習館)だった。兼題は「氷」。句会ののちは立川駅前「がんこ」に移動して新年会。ともあれ、以下に一人一句を挙げておこう。


  大口を開けて笑うや初閻魔           佐藤幸子

  厚氷夜の光の留まりぬ             田村明通

  (かかと)から大地踏みしめ年新た      松谷栄喜

  妣逝きし齢(よわい)を越えてなずな打つ    西村文子

  初恋を薄氷へ閉じ去りにけり          高橋 昭

  ないにふる涙切なき寒の町           村上さら

  踏み破る音の楽しき氷かな          折原ミチ子

  吾を皆追い越して一月の道           牟田英子

  缶コーヒー懐に入れ寒の入り          武田道代

  花八ツ手地道なくらし貫きて          渡邉弘子

  背を流す友の欠けたる初湯殿         吉村眞善眞

  母と子のジャンケンポイで初笑         奥村和子

  氷削(さ)く釣り糸垂らす榛名湖よ      佐々木賢二

  老いの春マリアと列んで塩ラーメン       須﨑武尚

  氷上に妖精舞ふはジャネットリン        関根幸子

  初場所に希望(ゆめ)も届けよ能登の国    三枝美恵子

  人気(ひとけ)なき枯木に光る氷柱かな     笠井節子  

  氷にも愁いはひそむわが近江          大井恒行


 次回は、2月23日(金)、兼題は早春。



★閑話休題・・現代俳句協会主催「図書館ポスト10月選句結果」、題は「紅葉又は自由句」発表・・


 吾亦紅句会の2名の方が「立川市高松図書館」入選になっていた。


  山門が額縁になる夕紅葉       佐藤幸子

  山姥の駆けおり来たる紅葉山     牟田英子


      芽夢野うのき「いまひとたびの呼吸いただく龍の玉」↑

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