芭蕉「ひごろ憎き烏も雪の朝哉」(第47回現代俳句講座「イオン・コッドレスク特別講演」)・・
昨日、4月16日(日)は、第47回現代俳句講座・特別講演「イオン・コッドレスク『芭蕉とブリューゲル~自然への2つのアプリローチ』 (現代俳句協会・共催 国際俳句協会/荒川区)、於:ゆいの森あらかわ「ゆいの森ホール」で開催された。俳画家であり俳人、かつルーマニア・コンスタンツァ俳句協会初代会長、イオン・コッドレスク(ION CODRESCU)の来日を記念しての特別講演で、芭蕉の俳句とブリューゲルの絵画における共通点などをそれぞれの作品を取り合わせての鑑賞。英語での講演を、その都度、佐怒賀正美が解説した。愚生の印象では、基本はアーチストであり、当然ながら創造精神あふれた方である。展示されていた書物、俳画など多彩な活動をしておられる。
レジメによると、1951年、ルーマニアのコバディン生まれ。美術作家、詩人、編集者、大学教授で、詩やエッセイなどは19か国13の言語に翻訳され、125冊以上の書籍、雑誌、新聞などに挿画。2004年国際俳誌「Hermitaige」を創刊とあった。ともあれ、ここでは引用された約30句の芭蕉の句からいくつか挙げておこう。
月ぞしるべこなたへ入せ旅の宿
永き日も囀り足らぬひばり哉
この道に行く人なしに秋の暮
此の秋は何で年よる雲に鳥
木を切りて本口見るや今日の月
旅に病んで夢は枯野をかけ廻る
講演が終わって会場を出ようとしらけっこうな雨が降っていたので、ついでといっては悪いが、このゆいの森には図書館があり、そこに、現代俳句協会からの寄贈図書を収めた現代俳句センターがあり、結社誌も毎号約80誌が閲覧できる。先般亡くなられた有馬朗人文庫があった。芭蕉や一茶、宗因、そして金子兜太の句碑など、俳句ゆかりの地で・荒川区は「俳句のまちあらかわ」として、さまざまな企画をしている。
★閑話休題・・青木裕幸・こしのゆみこ・三宅桃子「水彩陶芸三人展 はじめましての春」・・
イオン特別講演に来られており、現俳新人賞選考委員以来、久しぶりにお会いした、こしのゆみこから三人展の案内をいただいたので、ここで紹介しておきたい。期日はあまり残っていないが、今週中なら大丈夫!
水彩陶芸三人展「はじめましての春」(於:DART)ー副都心線・雑司ヶ谷駅徒歩3分・都電荒川線鬼子母神駅徒歩2分。~4月23日(日)11時~18時まで。
撮影・鈴木純一「さくらしべ嵐のあとの睦ごとは」↑
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