武藤 幹「寝そべりて土筆と同じ空を見る」(現代俳句協会・第10回「金曜教室」)・・


 本日は、3月17日(金)は、現代俳句協会令和4年度の最終回、第10回「金曜教室」(於:現代俳句協会会議室)だった。 一年間、皆さんと色々句作、句会における試み、実験なども、幾度か体験しながら、愚生もまた、普段とは違う刺激を受け、勉強させていただきました。有難うございました。

 来期1年も、共に学ぶということになりましたので、新メンバーを迎えての開講となりますが、よろしくお願いいたします。ともあれ、以下に一人一句を挙げておきたい。


  卒業子エゴン・シーレと対峙する        宮川 夏

  春うらら奥脇文字のような人          村上直樹

  眼裏の津波は消えず春の星           石川夏山

  ほろ苦き浮き世の如く蕗のとう         植木紀子

  蛇穴を出て一塁へまっしぐら          川崎果連

  金曜ノ友ト耕スやまとうた           林ひとみ

  からみつく母の草餅呑み込めず         鈴木砂紅

  釣釜の独り言のせ炭の風            岩田残雪

  人間は神の変容受難節             山﨑百花

  表札の五人の名前ツバメの巣          杦森松一 

  春の唾鼓一張り握りしむ            白石正人

  落椿三島由紀夫の首のごと           武藤 幹

  探梅香盲いたる娘の駆け寄れる         赤崎冬生

  水泉動(しみずあたたかをふくむ)杖をつきたる関悦史 大井恒行


 次回、令和5年度の第1回「金曜教室」は4月21日(金)、雑詠2句持ち寄り。



     撮影・中西ひろ美「さよならの青を隠しておくことも」↑

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