中西ひろ美「ささがにのいとやさしきを水夫(かこ)といふ」(「枕詞の句会」)・・



  昨日、2月23日(木)は、「枕詞の句会」(於:都立・殿ヶ谷戸庭園)だった。中西ひろ美(「垂人」)の俳諧・招請状には、


 枕詞は、主に和歌に見られる修辞で、それ自体は直接の意味を持たず、ある特定の言葉を修飾し、情緒を添え、短歌の調子を整えることばのことです。万葉集の頃より用いられた技法と言われています。文意全体とは無関係に一語のみを一般的に修飾する用法をいいます。枕詞の音数は五音が普通ですが、三音や四音、六音などのものも少数あります。数は約1200語あり、時代とともに形式化されました。


 とあり、枕詞を詠みこんでの持ち寄り5句以内の提出である(主要な枕詞 30種類一覧も付されていた)。愚生にとっては、かつての蕪村になりきり、贋作句会に次ぐ試みの会への参加である。ともあれ、以下に一人一句を挙げておこう。


  群玉のくるくるひゅるり風ぐるま      松本光雄

  石走る垂人どどどと殿ヶ谷戸       ますだかも

  みをつくし深き夢より浮上せよ       皆川 燈

  草枕デジャヴの岸に探す骨         瀬間文乃

  おしてるや難波だいすけはなこんじやう   鈴木純一

  あをによし八重のかくし子九つに     中西ひろ美

  久方の雨曜日ひもとく遅日         中内火星

  高照らす日の風笛や山に入る        大井恒行



諏訪敦+大竹昭子『絵にしかできない』(カタリココ文庫・対談シリーズ)↑

★閑話休題・・諏訪敦「眼窩裏の火事」展(於:府中市美術館)・・

 先日、愚生の地元ということもあって、のびのびにしていた諏訪敦「眼窩裏の火事」展(府中市美術館)、残り少ない開催日は~2月26日(日)まで、に行ってきた。北村虻曵がFBに記事を載せていたので、解説は、以下の引用にする。


  


諏訪敦(すわ・あつし)1967年北海道室蘭市生れ。



   撮影・鈴木純一「海苔弁の蓋にひっつく韓(カラ)の海苔」↑

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