濱 筆治「不意に落つ梢の雪や初詣」(第13回「きすげ句会」)・・・


  本日、1月19日(木)は、第13回「きずげ句会」(於:府中市生涯学習センター)だった。

 兼題は「初詣」。計三句出し。「きすげ句会」が発足してちょうど一年、句会に先立ち、府中市文化登録団体としての総会が行われた。皆さん、会費などの徴収も含めて、自主的に、丁寧に運営されている。ともあれ、以下に一人一句を紹介しておこう。


  洋上の日の出眩しき初詣         清水正之

  冬の路地童謡流す灯油売り       壬生みつ子

  友逝きて共に歩きし冬銀河        井上芳子

  雪道の轍の先の薄明り          杉森松一

  ふんはりと母の形見のちやんちやんこ  久保田和代

  冬晴れや心も晴れよと時を待つ     大庭久美子 

  逆光を渦巻く紫煙冬ざるる        山川桂子

  闇の中仄(ほの)明り見ゆ初詣      井上治男 

  防護服脱ぎて影あり初日かな       濱 筆治

  腕組むとふくふくとして初詣       寺地千穂

  初詣権太坂うえヘリの音         高野芳一

  冬の蜂軽く歩まず歩きけり        大井恒行


 次回、第14回「きすげ句会」は2月16日(木)、兼題は「雪」。



       撮影・鈴木純一「梅一輪白と決めたら白で咲く」↑

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